2024/07/09
先日、客室乗務員(CA)への転職を考えている方(既卒)からご連絡がありました。
自己PRの原稿の作成のご要望です。
今の世の中の情勢的に、難しい業界だから、多くいる客室乗務員(CA)の一人になっては、すぐに辞めちゃわないといけなくなりますよね、というお話をされており、現状をよく理解されていらっしゃる方でした。頑張って頭角を現してほしいと思うし、おそらくこの方ならマネジメントクラスまで行くと思うと感じました。
さて、そのお客様が気になることをおっしゃっていました。
「以前、元CAがやっているスクールみたいなところを受講していたのですが、添削していただいた自己PRがとても良いものとは思えなかったんです。」
よくよくお話を伺ってみると、自己PRの内容に、外見や内面(気持ちの部分)を押し出そうとするスクールだったらしく、お客様は「浅すぎる気がする」「このスクールの先生はよくご存じではないのでは?」と懐疑的に思っていらっしゃって、このスクールの受講を止めたそうです。
当社にも確かな原因は分かりませんが、おそらくこうかなあと思いますのは、この種のスクールは元CAの方がお一人で、あるいは複数人の小さな組織で運営されていることが多く、客室乗務員(CA)という職業は、管理部門の所属でもなければ、もちろん経営に関わるポジションでもありません。文字通り、客室乗務員(CA)です。
つまり、客室乗務員(CA)をしていたスクールの人はその航空会社の採用の内側のことなんて知りませんし、会社全体のことも、経営のことも分かりません。しかも、数年間しか勤めていなかったという人が多いような。
だから、自己PRの書き方なんて言っても、本人は分からないわけで、「たぶんこうかな」と、自分に暗示をかけて受講生にそれっぽく話をし、難しいことは分からないので、結局、見た目や接遇などの話に集約していくのだと思います。
見た目や接遇を題材にするのは良くないことではありませんが、それにしても浅すぎて、高校生・大学生のアルバイトの履歴書であればいいと思いますが、社会人としてバリバリ活躍するという前提では通用しないと思います。本来は、この航空会社における客室乗務員(CA)の在り方を理解したうえで、これに通じる自身の強みなどを盛り込んだほうが、よっぽど高い水準の自己PRと言えます。
「どうすれば合格に近づける自己PRになるか?」は、スクールの人はもちろん、部外者には誰でも分かりません。だって、採用・不採用を決定するのは航空会社の人事の人ですから。それを部外の人が知る由もありません。
これを理解しているのかどうかは分かりませんが、スクールの人って、資格を取ったり、肩書に凝っていらっしゃる方が多いような気がします。ですが、資格や自分で決めた肩書を並べることと高いレベルのスクールサービスを提供することとは、かならずしも相関しません。
とまあ、当社のお客様の懐疑的な思いにお応えすると、このようなところになりますが、他方で、(スクールではなく)元CAさんのブログなどは「OGとしての経験から」という面で参考になるように思います。
ウェブサイトがたくさん検索にひっかかりますので、それを参考にしていただくのがいいのかなと思います。
今ざっと検索してみますと、たとえば下記のページなんか、先輩としてのアドバイスをおっしゃっている内容で参考になるなあと思います。
エアライン面接、エントリーシート。自己PRで使わない方がいいキーワード。新卒、未経験既卒受験生の場合
http://mitsukochan.seesaa.net/article/417111425.html
総じて、そもそものお話ですが、自己PRは、文字通り自分のPRですから、会社側に寄せるのではなく、自分が本当にマジで強みだと思っていることを材料にしたほうがいいと思いますよ。