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ビジコン(ビジネスコンテスト)用企画書の例文(学生向け)

time 2019/05/02

◇5年後に達成したい自分のアロマセラピービジネス
すでに飽和状態にあるアロマセラピー業界において、ビジネスモデルを構築し、収益性を高めるためには、売り方に注力する必要があるというのが筆者の考えである。ここでは、アロマセラピーの売り方、誰に売るのかを示し、その後、実際に達成できるアロマセラピービジネスを考えていく。
ビジネスにおいては、顧客にベネフィット(便益)を供給し、その対価として得ることができるのがプロフィット(利益)である。ビジネスの本来あるべき構造として、優れたベネフィットを提供することによってプロフィットを得ることができ、そのプロフィットを資源として新たなベネフィットを顧客に提供することになる。
このことから、筆者のいう「達成したいアロマセラピービジネス」とは、高水準のベネフィットを顧客に供給することにより、その対価としてプロフィットを得、そのプロフィットをもとにさらにあらたなベネフィットを顧客に提供する、という正のスパイラルを築いていくものである。

1、アロマセラピーを商品・サービスと捉えた場合の売り方
 ここでは、まず売り方の選択肢を捉え、それぞれのメリット、デメリットを考えていく。

(1)店舗での提供
○サービス提供モデル
店舗でセラピーのサービスを提供するモデルには、個人が開業するにあたってのメリットはない。店舗を開業する際には、まずは「箱」が必要となる。もちろん、新たに建設することは論外であるが、ビルのテナントに入る場合でも月々10万円以上の家賃がかかるのは簡単に予想できる。
また、提供するサービスのクオリティを考慮すると、有能なセラピストを登用することが必要となり、多大なコストがかかる。このモデルでは、店舗をすでに所有しており、自身がセラピストとしての一定以上のスキルを持ち合わせていた場合のみ、収益性が見込める。

○教育モデル
これは、セラピストになりたい方を対象としたセラピスト養成学校や通信教育である。セラピスト養成学校について、開業・運営にかかるコストが個人レベルであれば非常に負担になるという点で、非常に大きなデメリットとなる。上記と同じく、開業する際には、新たに学校を建設するかテナントに入居する必要があり、高コストとなる。また、教育の点から有能なセラピストを講師として確保することが必要となり、またこの点でも多大なコストがかかる。
これらを理由に、個人がこのモデルによって新規参入することは難しいという判断に至る。このモデルのメリットを探すことは難しいが、あえていえば、アロマセラピービジネスを多店舗展開した際、人材の養成をして店舗に派遣することができる点であろうか。ただ、これはアロマセラピーの店舗型ビジネスがある程度成功したあとに達成可能なモデルであり、いずれにしても開業時には難しいモデルである。

(2)出張サービスモデル
店舗や事務所が必要ないという点は有利に働くだろう。ただ、出張サービスを求める顧客をどうやって見つけるかが難しい。たとえば、最近、歯科などが出張サービスを行なうことがよく見られるが、歯科の場合は「虫歯を治す」「入れ歯のかみ合わせを良くする」など、治療という目に見えた効果がすぐに現れる。
しかし、アロマセラピーの場合は治療ではなく、「癒し」や「リラックス」を助長するものであるから、目に見える効果はない。そのため、利用者が必ずしも必要であるかといえば、そうでもないのである。この点で、利用者が利用するインセンティブは非常に低いものであると考えられ、また、利用者の自宅などに出張し、どう施術するのかもまた考える必要がある。

(3)福祉施設との提携モデル
福祉施設内で経営する場合と、福祉施設が必要とする時だけ出張する場合の2通りがあろう。福祉施設内で経営する場合は、集客は非常にやりやすく、顧客はすべて福祉施設に入居している人または来訪される人で構成されるだろう。
福祉施設と提携することにより支払い義務が生じるロイヤリティ、使用料金如何によっては非常に参入しやすいモデルである。ただ、気をつけなければならないことは、集客をすべて福祉施設によっているため、福祉施設の集客そのものが落ち込めば、アロマセラピーの集客も落ち込むのである。そのため、提携する福祉施設の経営の波に左右されやすいモデルである。
福祉施設が必要とする時だけ出張する場合には、上記(2)の出張サービスモデルと同様の形となろう。通常の出張サービスと異なる点は、料金の回収先が利用者ではなく福祉施設であることである。福祉施設側が、福祉施設を利用する人に、アロマセラピーを勧めて、その人に対し、セラピストを出張させれば、一定の成果はあげられる。
セラピー側は福祉施設に対し顧客の紹介料を支払う義務が生じる場合があるため、利益率が多少下がることに注意すべきである。こちらも福祉施設との提携と同じく、集客をすべて福祉施設に頼っているため、福祉施設の集客そのものが落ち込めば、共倒れになるリスクがある。

(4)通信販売での提供
○アロマセラピーの道具販売モデル
開業にかかる初期投資が安く、収益が見えなければすぐに撤退できるメリットを持っている。通信販売でアロマセラピーの道具を販売する場合は、紙媒体もしくはウェブにて集客から申し込みまでを一気にワンステップで行なうことが可能であり、極端にいえば、店舗や事務所を所有する必要がない。*1) 紙媒体について、通信販売で紙媒体を用いるものの代表的なものは、ダイレクトメールやFAXDMでの集客であろう。
ダイレクトメールやFAXDMは、送付する分のみ送料がかかる。逆にいえば、コストを自身の裁量で調整することができる。店舗運営を行なう場合は、店舗そのものの固定費がかかり、またそれに付随して水道光熱費がかならず必要になってくる。この点を解消するためには、通信販売でのダイレクトメールやFAXDMの送付は非常に有効であるといえる。
これはウェブにおいても同じ事がいえ、とくにウェブを用いた場合は、集客から料金決済までワンステップで行なえるため、個人の開業時には非常に有用である。また、ウェブにおいては、近年、Yahoo!リスティング、Google広告に代表されるPPC広告が非常に有効利用されている。この点においてもウェブを使用することはリスクが小さく、開業時に非常に有効な運営の方法といえる。
そして、商品であるアロマセラピーの道具は、実際の施術に比べ、スキルを要するものではなく、自身が実際に使用したものなど、自身の経験や情報を吸収することによって販売する商品を選択することができる。

○セラピストになるための教材販売モデル
上記と同じく、通信教育については、初期投資が安く、収益が見えなければすぐに撤退できるメリットを持っている。また、上記と同じく、紙媒体とウェブでの販売となり、この点においても非常に小さなリスクで運営ができるといえよう。
ただ、教材作成にあたっては、道具の販売とは異なり、教材を作成するため、または生徒をフォローするために、一定以上のスキルや知識を持ったセラピストを確保する必要があることから、この点で多大なコストがかかる。仮に、開業した個人がセラピストであり、一定のスキルを持ち合わせているのであれば、一定の結果が出せるであろう。

(5)人材派遣(福祉施設、セラピスト養成学校への派遣)モデル
上記(2)と同じく、店舗や事務所が必要ないという点では経営に有利である。ただ、人材派遣においては、人材を常に抱え込むわけではなく、登録制の職務として、多くのセラピストを在宅スタッフとしてアウトソースすることが可能であるため、受注できたときのみ、彼らセラピストに支払う給与(報酬)が発生する。
つまり、社員やアルバイトとして雇用する場合とは異なり、人件費の面で非常にリスクが小さいことがわかる。ただ、やはり、上記(2)と同じく、セラピストの派遣を求める顧客をどうやって見つけるかが問題であり、セラピスト養成学校は、卒業生を講師として雇用するのではないかと容易に推測できることから、受注は非常に難しいであろう。

2、上記のそれぞれについて誰に売るのか

(1)店舗での提供
○サービス提供モデル
・アロマセラピーを受けたい人、「癒し」を求めている人。

○教育モデル
・セラピストになりたい人でスクーリングが可能な人。

(2)出張サービスモデル
・アロマセラピーを受けたい人、「癒し」を求めている人で、自宅や職場など、店舗に来店することなくサービスを受けたい人。

(3)福祉施設との提携モデル
・セラピーをサービスの1つとして捉えている福祉施設の経営者、社会福祉法人。

(4)通信販売での提供
○アロマセラピーの道具販売モデル
・アロマセラピーを自宅や職場に導入したい人。

○セラピストになるための教材販売モデル
・セラピストになりたい人でスクーリングが不可能な人。社会人。
・わざわざ店舗に行くつもりはないが、気軽にできるならやりたいと思っている人。

(5)人材派遣(福祉施設、セラピスト養成学校への派遣)モデル
・セラピーをサービスの1つとして捉えている福祉施設の経営者、社会福祉法人、セラピスト養成学校の経営者、法人。
・セラピストを養成する学校で人材が足りていない場所
・抱えているセラピストに支払う給与が高いところ

3、5年後に筆者が達成可能なビジネスモデル(どうやって売るのか)

現在、巷にある書籍や情報は、開業をするためには「まず資金ありき」「借り入れありき」といわれているものがほとんどである。これは、開業・起業全般を捉えたときには間違いではないが、開業するのが個人であれば、残念ながらこれは当てはまらない。個人が借り入れをした場合において一番のネックは、返済をするために目先の利益に目を向けてしまい、長期的な販売戦略を築くことができない場合があることである。
この点に鑑みると、個人がビジネスに新規参入にあたり、最も気をつけなければならないことは、「リスク」である。*2) そのため、新規ビジネスを構築するためには、まずその商品やサービスが売れるかどうかを確かめる必要がある。
アロマセラピー業界は現在、すでに飽和状態であり、新規参入にあたってはとくに慎重に参入のポイントを見極める必要がある。1、では、アロマセラピービジネスの売り方に注視して、それぞれ考えうる参入ポイントのメリット、デメリットを示した。2、では、誰に対して1、で示した売り方を実践していくのかを書き出した。
そして、ここでは、これら1、と2、を考慮に入れて、どうすればリスクが小さく、収益性の高いモデルを築けるかを考えていく。*3)

(1)立ち上げ期
個人は、立ち上げ期には多くの資金を持っていないため、店舗型のモデルを構築することはリスク回避の面から得策ではなく、出張サービスや福祉施設との提携についても、一個人が提携に結びつけることは困難である。また、教材販売についても、個人にスキルがない場合は難しい。
以上を考慮すれば、立ち上げ期には、通信販売、それも最もコストがかからないウェブでのアロマテラピーの道具を販売することが望ましい。

(2)ルーティーン化
ウェブを用いての道具販売を開業後、一定の集客、売上を確保することができた場合、次は、いかに業務をルーティーン化させるかがポイントとなる。立ち上げ当初は、集客、商品の発送、代金決済などの業務をすべて一人で行なうことになるが、一人のままでは、対応できる顧客数が限られてしまう。
そこで、人材を雇用し、自分がいなくても業務が運営できるように構築する必要がある。ここで重要なことは、一定の集客、売上を確保し、これらが伸びていくことが確かに感じられた場合にのみ、業務をルーティーン化し、人材を雇用することである。業務をルーティーン化させ、雇用した人材によって運営が図れることが明確になれば、このモデルは1つの成功事例として確立されるのである。

(3)1つの成功事例から別のモデルへ
(2)でウェブを用いたビジネスが一定の成功を確立した場合、(1)の立ち上げ期には不向きであったもののうち、教材販売が可能になる。ここでの教材販売とは、セラピストになるための教材販売ではなく、アロマセラピーの道具を購入し、家で使ってみたい人対象の「道具選びのノウハウ」である。ここまであれば、開業してから1年、1年半を要する程度である。
むしろ、これらを構築するために1年半かけても収益が見込めない状態が続くのであれば、自分自身がこのアロマセラピービジネスに向いていないか、業界自体が成熟しきってしまっているであろう。

(4)5年後に構築したいアロマセラピーのビジネスモデル
上記のモデルを完成させ、一定の事業資金を得ることができた場合は、次は、人材派遣モデルを構築する。1、(5)で述べたとおり、人材派遣モデルは、セラピストをアウトソースすることにより人件費を大幅に抑制することができる。顧客を見つけられるかどうかは疑問が残るところであるが、(3)までのモデルを数年かけて運営し、それらの集大成として取り組むのも一考ではないかと考える。
店舗型のモデルやセラピスト育成の教材販売モデルについては、実際に雇い入れる人材やセラピストとしてのノウハウ、スキルが必要となり、大きなコストや研究費がかかるため、あえて運営する必要性が感じられない。
まとめとして、まず立ち上げ期には、ウェブを用いてアロマセラピーの道具販売を行い、それがルーティーン化できた場合は、道具選びのノウハウを教材にして販売する。
そして、ここで得た収益によって、セラピストの派遣業務を行う。店舗型のモデルやセラピスト育成の教材販売モデルは大きなコストや研究費がかかるため、運営しない。

 
 
脚注
1)もちろん、まったく必要がないというわけではない。個人事業を開業する際や法人登記をする際、事業の所在地を届け出る必要がある。自宅を事務所にすることが最もコストがかからない方法であろう。
2)個人事業者に限ったことではない。市場から資金調達ができない未上場企業や中小企業などは金融機関からの間接金融に頼らざるを得ない。そこで注意すべきことは、借入金の返済のための販売戦略、つまり、目先の利益を追求してしまい、長期的な戦略を構築することができない点である。
3)ビジネスモデルを構築する上で、一番大切なことは経験であると筆者は考えている。たとえば、ウェブを用いて集客から代金回収までワンステップで行なう場合、ウェブを用いた集客の方法や代金の決済手段の方法を知らない(経験したことがない)とやはりうまくいかないだろう。いっぽう、店舗型のモデルの場合でも、筆者はこのモデルは立ち上げ期には不適切であると記述しているが、店舗運営の経験を持っている経営者であればうまくいくだろう。いずれにしても、これまでのビジネスにおける経験が最も重要になるのである。

※この例文は知的財産権で保護されています。無断使用は認めません。

 
 
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