昇進を辞退する人は、たぶんその会社では終わったよね、というお話です。
出世を断る人には、それ相応の事情を持っている方もたくさんいらっしゃいます。
たとえば、
1、子供がまだ小さいので、役職が上がったら帰るのが遅くなると困る
2、母親が高齢になってきているので、夜までの勤務は難しい
3、今のポジションで研鑽を重ね、近い将来し退職して他の会社に進む
などです。
1と2は、昇進よりも家庭の時間を取るわけですから、これは正しい選択です。
3については、昇進してしまうと自分の能力を向上させる今の仕事からはずれてしまうのはマズイ、というとても正しい選択です。
いずれも、「昇進することよりも優先してやるべきことがある」場合です。
これらであれば何の問題もありません。
ダメなのは上記の場合でない理由です。
たとえば、
・仕事が忙しくなるから
・責任が重くなるから
・帰るのが遅くなるから
・たまに土曜日も来なきゃいけなくなるから
いずれも、「負担が増えるのは嫌だから、今のままでいたいと思う」場合です。
この場合、きっとその会社でのあなたの立ち位置は今後ろくなものじゃなくなる可能性があります。
きっと会社はすでに、あなたのことをまあまあな人材だと思っています。
ひょんなことから、昇進の機会に恵まれ、それを辞退するということは、会社としては「やっぱりな」「断りやがった」となります。
それと、根本的なお話ですが、今、あなたの職務領域は、きっと簡単な仕事です。あなたがまだ若い(年齢も社歴も)ので、今その仕事を任されているわけですが、これが5年経って、まだ同じことをやっていれば、会社はそれをまったく評価しません。あなたの仕事は今のあなたのような若い方が担当するものだからです。
ダメな理由に付き合うなら、今、あなたが居心地が良く感じているのは、
忙しいほどの仕事をしていないのと、
たいした責任をもともと持たされていないのと、
残業するほど必要とされる能力をまだ持っていないのと、
土曜日に来てもあなたにやるべきことがない
からです。
つまり、あなたの代わりはいる状態です。
昇格試験はそれを脱すると言いますか、そのエリアを突破するためにとても重要ですので、もしご家庭の事情や心身の事情がない場合は断ることなくぜひチャレンジしていただき、一つ、階段を上がったところで仕事をしてください。