最近、「静かな退職(quiet quitting)」の議論がアメリカで沸き起こっているらしい。
詳しくは下記の記事を読まれたい。
「静かな退職」に賛否、批判の大合唱も
https://jp.wsj.com/articles/the-backlash-against-quiet-quitting-is-getting-loud-11661735046
「静かな退職」とは、ざっくり言えば必要以上に仕事をしないことを意味する。もちろんこれは手を抜くことを意味せず、“必要以上に”頑張らないということです。
日本でも一定程度、賛同を集めそうな考え方ではありますが、まあしかし、大多数のビジネスパーソンからすれば、「いや、まあ、自分はそうではないけど」と感じるように思います。
部門の部長や課長級からすれば、「静かな退職」を求める人には「別にここにいてもらわなくてもいいよ」と言いたくなります。
マネジメントの観点からは、別にいなくなってもあまり困らない「その他大勢」に入りますのでね。大学生のアルバイトを雇用するか、AIを入れたらそれで代わりが利くのかなと。
仮にこの「静かな退職」が日本でも注目されるようになれば、ビジネスパーソンにとってチャンスです。
だって、ライバルが減りますもん。
ライバルが必要以上に仕事をしない間に、自分は必要以上に仕事をすれば、その分、差がつきますからね。至極当然のことです。
結果というのはもちろん、昇進・昇給の可能性、他者からの期待、知識、経験などです。
昇進・昇給については、会社の考えもありますので可能性どまりではありますが、少なくとも、必要以上に頑張っている人とそうでない人の昇進・昇給の可能性の大きさは異なるでしょう。
他者からの期待、これは大きいかも。「あの人なら何とかしてくれる」「あの人がいるからこの部署は大丈夫」という声なき評価は、役職とは異なる社内でのあなたのポジションを高めます。
知識・経験、これが一番大きいと思います。知識と言ってもこれは経験知(経験によって得られる知識)であり、経験はそのものズバリの意味で経験です。必要以上に仕事をすることで、必要以上に仕事をしない場合よりも、これらを多く得られます。つまり、自分を強化できます。
この感覚、以前も同じことがあったなと思ったら、働き方改革が流行っていた頃でした。
コロナの感染拡大やウクライナ・ロシアの戦争、アメリカの景気後退局面などで、経済がぶっ飛んで、なんだかそんなお花畑はどこかに行ってしまいましたが、「働き方改革」と言って、そそくさ帰る人を横目で見て、自分が遅くまで頑張る。非常に現実的な言いかたをすれば、出し抜けるわけです。
「ライバルが減ってラッキー」と思ったあなたは、とても野性的で、当社と気が合うと思います。ご依頼ウェルカムです。