マーケティング周りのアンケートのお話です。
アンケートで得られるのはあくまで回答者の “意識” であって、無意識や行動には表れない本音までは掴めないのかもしれません。
だからこそ、アンケートの設計や分析には細心の注意が必要なのです。完璧な方法はないことを認識した上で、できるだけバイアスを小さくする工夫をこらすことが求められます。
意識が分かるのはとても重要で、意識とは、回答者が自覚している感情、考え、意見などを表していて、現実の行動に直結はしないまでも、行動の背景にある心理を反映しているはずです。商品やサービスに対する意識を知ることは、マーケティング戦略を立てる上で欠かせない材料となります。
例えば、ある商品について「高品質だと思う」という意識が多数を占めていれば、実際に購入している人が少なくても潜在的ニーズがあると推測できます。逆に「品質に不安がある」という意識が強ければ、改善の余地があることが分かります。
意識は、回答者なりの言葉で表現されるので、漠としていますが、そこから課題や可能性を読み取るのがマーケッターの腕の見せ所だと言えます。意識を手がかりに、実態や本音を想像し、仮説を立てていく。そういった地道な積み重ねがイノベーションを生むのだと思います。
もちろん、意識だけでは不十分で、実際の行動データなども合わせて見ていく必要があります。意識と行動のギャップを見つけることで、新たな気づきが得られることもあるでしょう。
いずれにしろ、アンケートで得られる意識のデータを過小評価せず（過大評価もしてはいけないけれど）、うまく活用していくことが大切ですね。意識を理解することは、マーケティングの出発点だと言えるのではないでしょうか。