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物流 昇格論文の切り口

time 2020/12/05

当社は原稿作成事業のほか、レンタル事業を保有している。

このレンタル事業の対応の中で物流の事で気が付いたことがあった、シェアしたいと思います。
現在、物流部門にいらっしゃって昇格試験を受けられる方の課題となる論文の切り口にお使いいただければ。

 

さて、最近、物流のことで経験したことが2点ほど。

 
1 輸送会社の仕分けミス

これは輸送会社のよくある手違い。

聞いたところによると、個口数が複数あると、たまに何個か運ぶのを忘れているとのこと。

当社から都内の顧客に製品4個口を送るため、輸送会社に依頼したところ、その輸送会社は2個だけ東京に運んで、残り2つを忘れ、あとになって「あ゛!汗」と気づいたらしい。

複数の荷物の場合、それぞれを紐づけする方法はシールを貼ることだけらしく、そのシールがはがれてしまったり、そもそも貼り忘れていると、個口数を把握できないらしく、管理するのに限界があり、この「いくつかは輸送して、いくつかは忘れる」事例は、頻繁に起こるわけではないけど、そこそこ起きているらしい。

そのシールとやらを確認するのは倉庫内の仕分けスタッフで、集荷した個数と輸送する固有が異なることに気が付かないのだろうか。といっても、仕分けスタッフは責められない。マンパワーの目視が頼りなのだから、気づかないこともあるだろう。

 
2 ネットショッピングで商品が届かない

消耗品を購入するため、プロ野球の球団とプロサッカーのチームを持つ日本で最も有名なネットモールを使った。

11月29日発送予定とのメールが来て以来、何も連絡がなく早1週間が経過。
「忘れているのでは?」と思い、連絡したところ、「在庫がなくて取り寄せ中」とのこと。
それなら連絡しなさいよ、1週間経ってるよという話になるわけだが、結局、当社が発注した時点では、ウェブの画面上では在庫ありとなっていたが実際に在庫はなかったということだったらしい。これでは現場のスタッフに責めを負わせることはできない。問題は、実際の在庫の把握とウェブの画面上の表示の時差をいかに埋めるかということと、発送予定日の連絡メールを再考する必要がある。要は仕組みの問題だからだ。

発送予定のメールを出して、その後在庫がないことに気が付いて、それを顧客に連絡する、というのは、注文件数が多い小売業ではなかなかできない。手数がかかり過ぎるからだ。

こう思うと、アマゾンの対応は秀でているというか、なるほど、アマゾンはEC会社ではなく物流会社とは良く言ったものだと納得する。

 
 
これら2つの事例に共通しているのは、マンパワーではカバーしきれない仕組みの部分を改善する必要があるところだ。

仕組みを改善と言っても、別にバカ高い在庫管理システムを導入するだけに留まらない。ちょっとしたことで改善することができる。

上記の1で言えば、荷物の個口数は伝票レベルでは把握できるのだから、その伝票の情報を倉庫のPCに転送して倉庫スタッフに共有するようにすればいいだけし、そもそもシールを貼るだけというのをやめたほうがいいのではと思う。

2で言えば、本当に発送できるかどうか分からない前提に立って、「○○月○○日に発送予定」というメールを送らなきゃいい。「発送準備が完了したら連絡します。在庫状況によりお待たせすることがあります。お問い合わせはこちらから」という内容でいい。そうすることであとから訂正の連絡をする必要がなくなり、連絡がきた顧客だけの対応で済む。

物流の現場のマネジメントというと、システムを入れたがる人が多いが、もちろんそれも必要かもしれないが、それよりも前にちょっとした工夫でいくらでも今の状況は改善されるわけで、本来的にその「ちょっとした工夫」の仕方は現場から出てきて、上層部は意図してそれを吸い上げて反映できるものとそうでないものを選別して採用しなければならない。

 
 
このような形でマンパワーに改善を求めるのではなく仕組みに求めるというストーリーです。
実際のところ、マンパワー、つまりスタッフレベルを上げることもセットで付いてきますが、それに言及するとどうしても人材育成や採用のあり方の話になって、論文の論点がぼやけてしまいそうですので、避けたほうが良いのかなと思います。