昇格論文についての今回のお話は、
昇格論文が具体的。当たり前。
です。
よくある事例として、小論文を書いて上司に提出したところ、「具体性が伴っていない」や「もっと具体的な内容を」という指導をもらい、書き直しとまでは行かないまでも、大幅な再考をしなければならない状況に陥る方がいらっしゃいます。
この場合、論文に具体性を持たせるにはどうすればよいか、という論文の書き方を調べ・探そうとする方が多いのですが、これは改めていただいたほうが良いです。書き方の問題ではないからです。
上司に提出するに耐えられるレベル?
本来的に、論文は具体的なものです。具体的でないとしっかり論ずることができず、うわべを走った感想文のような内容になってしまうはずです。
学術論文ではありませんので感想文でもあながち間違いとは言えませんが、具体性がないと、それにしてもペラペラな内容になってしまい、その論文が上司に提出するに耐えられるレベルにはなりません。
仮に「職場における私の役割と課題」というお題が設定されているとして、「役割」と「課題」をもっと掘り下げて考え、その上でしっかりと文章に表現する必要があります。
「役割って言ってもなあ。これといってないんだけどなあ」
「課題か。どんなものがあるだろうなあ」
とお思いになるかもしれませんが、そんなことはありません。役割も課題もかならずあります。
役割と課題を整理し、時に創り出す
たしかに、職種による違い、たとえばバックヤードの仕事よりも営業の仕事のほうが毎日同じことの連続ではないという意味では役割も課題も見つけやすいなどはあります。
が、どんな職種にもその会社の中での役割はあり、小論文を書き始める前に自分の頭の中で役割を整理し、そのうえで文章でどのように表現するかを考えるのが賢明です。
課題についても同じで、本当にこれと言った課題がないのならそれはそれでよいと思いますが(それなら今の時点で完璧なビジネスパーソンです)、実際は誰でもそんなことはないと思います。課題を整理し、足りないのであれば創り出し、文章でどのように表現するかを考える必要があります。
優れた小論文はいつも具体的
これらは中身(内容そのもの)の問題であって、書き方(テクニック)の問題ではありません。
優れた小論文はいつも具体的であり、上司から突き返されたのなら、それは優れているとは言えない小論文です。もちろん、論文を読み取る高い能力を持つ上司による評価、という前提はつきますが。
いずれにしても、今一度、中身を突き詰めて具体性のある小論文を書いてください。