幼稚園の願書に登場する長所・短所の欄。
今回は、長所と短所の見分け方、とくに短所のほうに注目してお伝えしたいと思います。
幼児期にある子供の短所として、どの保護者の方でもよく挙げるのは「うちの子、頑固だなあ」「うちの子ホント人見知りだなあ」というこの2つです。
これは、原稿作成のご依頼をいただく方のお子様だけに限らず、幼児期にある子供は「きかん坊」ですし、「はにかみ屋さん」です。
これらは珍しいことではないのですが、しかし、「頑固」と「人見知り」というのは、短所と言えば短所ですし、長所と言えば長所にもなり得ます、というのが今回のお話です。
「頑固」は自分の道を切り開く能力
頑固とは、周囲の言葉を頑として受け入れない、自分の考えを改めない、言い換えれば「我が強い」ということを表わします。
これだけを見れば短所になりますが、しかし、見方を正反対にしてみるとどうでしょうか?
かたくなに周囲の言葉を受け入れない、自分の考えを曲げないというのは、良し悪しはともかくとして、それは自分をしっかりと持っているからこそであって、古いアメリカ映画のタイトルを借りれば、Going My Way(邦題 我が道を往く)です。「他人のことは知らないよ、僕は僕の道を行く」です。
これは長所になり得ます。4歳児・5歳児が自分の道を行こうとするんです。もちろん、その道は間違えている可能性も高いのですが、自分で決めてそこにこだわることができるのは、もはや能力と言うことができます。
そういった「我」をそぎ落として、無味無臭になったのが詰まらない大人、、、という話はまた別の機会にするとして、いずれにしても、自分は自分の人生を歩くのだから、Going My Wayができるというのは、本来、ポジティブに捉えるべきことです。
人見知りは、本当に大切な人を見分ける能力
また、人見知りもそうです。
「うちの子は人見知りで、みんなの輪の中になかなか入っていけない」
と捉えると短所になりますが、見方を正反対にしてみれば、
人見知りをするということは、限られた本当に自分が気を許せる人とだけ接することができます。人見知りをしない子よりも人見知りをする子のほうが、親友を得る精度が高まるわけです。また、人見知りをしない子と比べて、悪い人と知り合いになる可能性はぐんと低くなります。
大人の世界で言えば、妙に交友関係が広くて友人もたくさんいるけど、どれも広く浅い。交友関係は広くないけど、信頼できるごく少数の人が周りにいる。自分がどちらでありたいかと言えば、後者になるはずです。
ですので、人見知りは長所になり得ます。
短所なら辞めさせるだけ、長所なら伸ばしていける
どちらも保護者の捉え方しだいなんです。
わが子のことを、いつもよりポジティブに考えてみてください。
短所とは思わず長所と思ってみれば、願書への記入に関わらず、長所をいいふうに伸ばしてあげようと思うことができます。それはとても素晴らしいことです。だって、短所と思ってしまったら、「それを辞めさせる」ことぐらいしか選択肢がなくなるわけですから。
このようなアプローチで考えていただきますと、記入すべき短所の内容が見えてくるのではないかと思います。
表現の仕方には、技術とコツが必要です。
原稿の作成は担当します。面接その他の受験準備に気持ちを向けてください。
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