慶應義塾幼稚舎・横浜初等部の願書作成の参考にしていただくための シリーズ「福翁百話をこの角度で見る」
今回は、
39話「人生の遺伝を視察すべし」
です。
ここで福澤先生が披露している考えは、とても正直かつ現実的な内容で、ざっくりまとめると
もともと持っている才能の差はあります
だから、無理をして才能が十分でない領域で子供を頑張らせるのは良くない
ということを言っています。
親の立場からすれば、「たしかに!」とお感じになるところがあるのではないかと思います。
福澤先生が言及されて以降、長い時間が経過して、近年では、このあたりの研究が進んでいます。
才能は遺伝だけではなく環境も関係してくるというものです。
ちょうど慶應義塾大学に所属されている研究者の方の記事がありますので、お読みください。
行動遺伝学者に聞く「知能」や「性格」も遺伝するの?【前編】
https://benesse.jp/kosodate/201603/20160314-2.html
行動遺伝学者に聞く「遺伝」と「環境」はどれくらい影響する?【中編】
https://benesse.jp/kosodate/201603/20160315-2.html
行動遺伝学者に聞く「遺伝」と「環境」どちらが大事?【後編】
https://benesse.jp/kosodate/201603/20160316-1.html
ベネッセさんへの寄稿ですので、もしかしたらちょっと配慮している(教育が大事、つまり環境が大事というストーリー)かもしれないですが、これをお読みいただきますと、遺伝だけではなく、環境も大切というのは理解できます。
これを福澤先生のお考えに合わせると、
うちの子にそれを高い水準で為す十分な才能があるのかどうか
私たち(両親)に我が子がそれを高い水準で為すための環境があるか、作れるか
これらを押さえれば、ある程度、この39話に対するあなたの思いが明らかになるはずです。
こう考えてみると、遺伝も環境も、親が子供に提供するものですので、幼児期にある子供があまり勉強が得意ではない部分も、親からすれば少し気になる部分も、すべて親に起因している、かどうかは実際は分かりませんが、でもそう思っていただくのが、子育ての観点からは健康的ではないかと思います。
最後に少し蛇足的なお話ですが、この回の福澤先生は、大相撲の世界で小結や大関になることや学問の世界で立派な学者さんになることを前提として言っていますが、一般のご家庭の感覚からすれば、かならずしも
相撲をやる=関取になる
勉強をする=研究者になる
現代風に言えば
野球をやる=大谷君のようなメジャーリーガーになる
という、いわば究極目標を掲げているわけではなく、両親の我が子への思いが「幸せな人生を過ごしてほしい」ということが一義的であれば、それこそ「まず獣身をなして」のように体を鍛えて強くしたほうがいいし、勉強をしたほうがさまざまな知見が得られていいということが言えます。また、勉強はほどほどに友達とたくさん遊んでほしいということも言えます。
つまり、その領域で大成するため”だけ”に何かをやっているわけではないため、そう思うと、この回は前提が少しオーバーな気がしますね。
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by 慶應 横浜初等部2023年度入試の願書 発表! | 小学校受験の願書 志望理由作成サービス専門 2022年9月6日 10:35 AM