「何かが違うなあ」そんなふうに感じる志望理由。
下記は、インターナショナルスクール(幼稚園)への入園を希望する親御さんがお作りになった志望理由です。
願書のスペースを考えますと、200文字程度が限度で、このような短い文字数設定でどれだけ表現することができるかがポイントです。
原稿作成の面から、その「何かが違う」ところをご案内したいと思います。
本園のどのようなところに共感されて志願されましたか?
英語教育を根幹に、日本語教育や文化を取り入れている教育方針に最も共感し、志願いたしました。私(母)自身、2-8歳まで米国に滞在し、幼少期における英語と日本語の両立の難しさを非常に感じました。言語の重要さもございますが、どこの国においてもアイデンティティを持ち続けることが大切だと思います。子供たちにはアイデンティティを持ち、自分らしく元気に行動していってほしいと願い、貴園で親子共に学ばせて頂きたく、志願いたしました。
未成熟な文章であることをお感じいただけると思います。
1,「英語教育を根幹に、日本語教育や文化を取り入れている教育方針」が、なぜ良いものだと思うか、その言及がないため、言いっぱなしになっている。
2,「2-8歳まで米国に滞在し、幼少期における英語と日本語の両立の難しさを非常に感じ」たことと、「言語の重要さもございますが、どこの国においてもアイデンティティを持ち続けることが大切」であることとに脈略がなく、内容と言葉が足りていない。
3,
「2-8歳まで米国に滞在し、幼少期における英語と日本語の両立の難しさを非常に感じました」とあるが、3歳児や4歳児が自ら「あー、英語と日本語の両立って難しいなあ」と感じるだろうか?言い方が雑ではないだろうか?
4,
言葉の話をしたいのか、アイデンティティの話をしたいのか、あるいは、両方の話をしたいのかが不明瞭なまま終わっている。
その他、
5,
この園のことをあまりよく知らない印象を受ける。調べることは必須。
5はともかくとして、おそらくは、文字数の制限があって、どの内容もすべて表面上にとどまっており志望の理由になっているようでなっていないという状態になってしまったのだと思います。
そして文字数の割に話の具材が多いのも特徴です。
この種の文字数が極端に短い志望理由の場合、内容(具材)を詰め込むのは、確実にめちゃくちゃな文章になりますので、よくありません。
話を簡潔にして端的に表現することを意識することが大切です。
表現の仕方には、技術とコツが必要です。
原稿の作成は担当します。面接その他の受験準備に気持ちを向けてください。
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